逆流性食道炎の治療、完治するために知っておきたい治療方法は?
逆流性食道炎を治療するには?
逆流性食道炎の治療には2通りの方法があります。
逆流性食道炎は胃液が逆流することで食道の粘膜が炎症を引き起こす疾患です。
治療方法は主に
- 薬物療法
- 手術
の2通りの方法で行われます。
基本的には薬物療法が中心に行われますが、逆流性食道炎の症状の重症度や薬での改善が見られない場合、手術を行います。
逆流性食道炎は放置したり慢性化することで、危険な病気のリスクを増加させます。
逆流性食道炎を発症した方は早期の治療を目指しましょう。
薬で逆流性食道炎を治す「薬物療法」
逆流性食道炎の治療には主に2種類の薬が使われます。
逆流性食道炎を治療する場合、主に以下の薬が使われています。
- プロトポンプ阻害薬
- ヒスタミンH2受容体拮抗薬
どちらも胃酸の分泌を抑える作用があり、胃酸の量を減らして食道への逆流を防ぎます。
高い効果を期待できるプロトポンプ阻害薬が優先して使われていますが、人によってヒスタミンH2受容体拮抗薬と併用することもあります。 この2種類以外にも、
- 食道の粘膜を保護する薬。
- 酸性を中和する薬。
- 消化を活発にする薬。
などの薬も薬物療法では使われることがあります。
薬物療法による治療は逆流性食道炎の重症度や生活習慣に左右されるため、個人差が大きく出ます。
治療期間も大きく変わり、数週間で完治する方もいれば数年の治療が必要な方もいます。
薬物療法を正しく行えば数日で自覚症状が無くなることが多いので、治ったと思って治療をやめてしまう方もいますが、炎症が完治するまでにはそこそこの期間が必要になります。
中途半端に治療をやめてしまうと薬で治療出来なくなってしまう事もあるので、完治するまで薬を飲み続けるようにしましょう。
薬物療法で改善が見られない場合
十分な改善が見られない、再発を繰り返すときは「手術」します。
逆流性食道炎は薬物療法での十分な改善が見られない時や重度の逆流性食道炎の場合に手術することがあります。
基本的には薬物療法を正しく行えば十分な治療を見込めるので、手術を行うこと自体減ってきています。
ですが、重度の逆流性食道炎の治療は長期に渡って薬を飲み続ける必要があったり、薬物療法では十分な効果が見込めない場合もあるので負担を軽減する目的から手術をすすめられることもあります。
手術方法は食道と胃のつなぎ目を締めなおす「噴門形成術」が行われ、早くて2泊3日で手術から退院までできます。
保険も適用されるので費用も抑えることができ、比較的、手軽に行えます。
とは言え手術自体が身体に負担を強いるため、慎重に考える必要があります。
逆流性食道炎の治療で最も意識したいこと
生活習慣を正して根本からの改善を。
逆流性食道炎の治療で最も重要なのは生活習慣の改善です。
逆流性食道炎は日常生活の過ごし方や食事のとり方、ストレスによって胃酸の分泌が増加したり、下部食道括約筋が弱くなります。
その為、生活習慣が改善されないと逆流性食道炎の治療は十分な効果を見込む事が出来ません。
- 脂質やたんぱく質の多い食べ物は食べすぎない。
- アルコールやコーヒーなどの飲み物は避ける。
- 時間をかけてゆっくり食べ、食べ過ぎには注意する。
- お腹を圧迫しないように注意する。
- 禁煙する。
- ストレス発散できる趣味を行う。
などを中心に生活習慣を改善し、逆流性食道炎を治療しましょう。