ネキシウムの注意点、肝臓が弱い方は特に慎重に
ネキシウムを服用する際の注意点
ネキシウムの添付文書に基づいた注意点は以下のとおりです。
慎重投与
以下に該当する方は慎重に服用して下さい。
- 薬物過敏症の既往歴のある方
- 肝障害のある方(肝代謝型の薬であるネキシウムを服用する事により、血中濃度が高くなる恐れがあります。)
- 高齢者の方
重要な基本的注意
ネキシウムの服用は症状の状態を考慮しつつ、必要最小限の量を服用するようにして下さい。
逆流性食道炎の維持療法に関して
維持療法にネキシウムを用いる際には、再発・再燃を繰り返す場合のみ服用するようにします。
本来、維持療法の必要がない方はネキシウムの服用をお控え下さい。
維持療法中は定期的に内視鏡検査を受けるなど、十分に経過を観察するようにしましょう。
非びらん性胃食道逆流症の治療に関して
ネキシウムを服用する前に、症状および頻度を確認してください。胸焼けや胃液逆流感といった症状が1週間に2日以上ある場合に服用しましょう。
ご自身が該当するか判断できないような場合は、必ず医師に相談をしてください。
ネキシウムの服用によって、消化器疾患の症状を隠してしまう事があります。胃がんや食道がんといった悪性腫瘍の発見が遅れるリスクにもなります。
ネキシウムを服用の前に内視鏡検査を行い、これらの疾患ではないことを確認してください。
非びらん性胃食道逆流症の治療は、服用開始後2週間を目安に効果を確認してください。
もし症状の改善が見られない場合は胃酸逆流以外の理由が考えられるので、服用を中止して医師に相談しましょう。
※2019年に類似薬(H2ブロッカー)において発がん性物質のNDMAが検出され、自主回収となりました。
該当するのは以下の薬品です。
- アシノン(成分名:ニザチジン)
- ラニチジン(成分名:ラニチジン塩酸塩)
ネキシウムに関しては、NDMAなどの発がん性物質に関する報告はありません。
ピロリ菌の除菌補助に関して
ネキシウムをピロリ菌の除菌治療に用いる場合には、併用するお薬の添付文書もよく読んでおきましょう。
特に注意点や禁忌事項などは必ず確認してください。
ネキシウムを服用する際の禁忌
以下に該当する方は、ネキシウムを服用しないでください。
- ネキシウムの成分に対して過敏症の既往歴のある方
- アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を服用中の方(ネキシウムの服用によって、お薬の作用が減弱するおそれがあります)
ネキシウムで注意すべき飲み合わせ
ネキシウムは飲み合わせに注意すべき薬がいくつかあります。一緒に服用すると薬の作用に影響をおよぼしたり、思わぬ副作用を引き起こす可能性があります。
ネキシウムの併用禁忌薬
以下のお薬はネキシウムと併用できませんのでご注意ください。
製品名 | 成分名 | 概要 |
---|---|---|
レイアタッツ | アタザナビル硫酸塩 | ネキシウムによって効きめが弱まるおそれがあります。 |
エジュラント | リルピビリン塩酸塩 |
ネキシウムの併用注意薬
以下のお薬はネキシウムとの併用を慎重に行う必要がありますので、必ず使用前に医師に相談をしてください。
製品名 | 成分名 | 概要 |
---|---|---|
ジアゼパム | ジアゼパム | ネキシウムによって効きめが強まるおそれがあります。 |
アレビアチン | フェニトイン | |
シロスタゾール | シロスタゾール | |
タクロリムス | タクロリムス水和物 | |
ジゴシン | ジゴキシン | |
メチルジゴキシン | メチルジゴキシン | |
ブイフェンド | ボリコナゾール | |
メトトレキサート | メトトレキサート | |
ワーファリン | ワルファリン | ワルファリンの抗凝血作用を強めて出血にいたるおそれがあります。 |
イトリゾール | イトラコナゾール | ネキシウムによって効きめが弱まるおそれがあります。 |
イレッサ | ゲフィチニブ | |
タシグナ | ニロチニブ | |
タルセバ | エルロチニブ | |
ビラセプト | ネルフィナビルメシル酸塩 | |
セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート) | セント・ジョーンズ・ワート含有食品 |