将来の働き方、自分はどう思う? 10の質問で気づく“本音”と“社会の声”
そもそも「活躍したい」の? “10 の設問”で判定します ♡Vol.33
社会で働く上で、自分は本当に「働き続けたい」「活躍したい」と思っているのか――。この問いはなかなか自分自身に対して素直に問えないものです。この記事では、“10 の設問”を通じてあなたの価値観を見つめ直し、“働き方”や“将来のライフプラン”について考えるきっかけを提供します。
はじめに:なぜこの設問が大事なのか
「女性活躍」「男女平等」「ワークライフバランス」。最近こうした言葉をよく聞きます。しかし、実際に就職活動やキャリアを考えるとき、自分自身がどんな働き方を望んでいるか――それを言葉にできる人は意外と少ないものです。
この“10 の設問”は、そんな「言葉にできていない想い」を整理するための1つのツールです。社会や世間の流れに流される前に、自分自身の本音を知る。そんな時間を持つことが、キャリア選択においてとても重要です。
10の設問:あなたの価値観をチェック
以下の10問に対して、「○=そう思う」「△=ややそう思う」「×=そうは思わない」で正直に答えてみてください。社会人でなくても、管理職でなくても大丈夫。自分の価値観を知るための問いです。
- ① 女性の真の幸福は、結婚して家庭に入り子どもを産み育てることだと思う。
- ② いつまでも独身で仕事を続けている女性を見ると、結婚のことが気になる。
- ③ 働く母親の子どもは、小さい時から保育園に預けられて可哀想だ。
- ④ 奥さんが働いていると夫にもしわ寄せがきて、仕事に影響が出るように思える。
- ⑤ 育児休業、短時間勤務などは、仕事が中途半端になり会社にとってマイナスだ。
- ⑥ 本気で仕事をする覚悟のない女性は、出産による退職はやむをえない。
- ⑦ 奥さんが専業主婦の場合にも男性が育児休業をとるのはおかしい。
- ⑧ 自分の部下は優秀な女性よりも、多少能力は下でも男性の方が望ましい。
- ⑨ 女性の管理職を増やすことは必ずしも今必要とは思わない、会社に大きなメリットはない。
- ⑩ 女性の活躍推進は会社の現在の状況に本当に必要なのか確信はもてない。
設問を通じて見えてくること
もし「○」がたとえ1つでもあったとしたら、それは“過去に教育や社会で刷り込まれてきた価値観”かもしれません。すべての問いに「×」で答えられた人は、自分の価値観を大切にして働きたいと思っているかもしれません。
とはいえ、「○があったらダメ」では決してありません。大切なのは、自分自身の価値観を知ること。そして、その価値観を他人に押しつけないことです。
日本社会と女性の働き方の現状
日本では、結婚・出産を機に退職 → 再就職または専業主婦になる女性が多くいます。こうした“再就職コース”を選ぶ女性が少なくない現実がある一方で、出産後も働き続け、キャリアを築く女性も増えてきています。
ただし、再就職後は非正規雇用になるケースが多く、生涯賃金や安定性の観点では不利になることも。逆に、出産や子育てと両立しながら正社員で働き続けることができれば、長期的なキャリアや賃金の面で有利になる可能性があります。
加えて、少子高齢化による労働人口の減少、働く人材の減少という社会的背景があり、企業にとっては“多様な働き手”を確保することが急務になっています。こうした社会の変化を受け、「性別ではなく、意欲や能力に応じた採用・育成」が求められるようになってきています。
“選択肢”を広げるということ
社会が「女性も働け」「再就職しろ」「子どもを産め」と圧力をかけがちで、そのことに戸惑いや反発を感じる人もいるでしょう。けれど、もし“少しでも選択肢が広がる”なら、「チャンスなんていらない」と思う必要はありません。
重要なのは、「こうあるべき」「みんなこうだから」という価値観に振り回されるのではなく、自分にとっての幸せと働き方のバランスを考えることです。
最後に:自分の価値観を大切に
たとえ「○だ」と思う設問があったとしても、その価値観を誰かに押しつける必要はありません。独身女性や子どものいない女性、時短勤務で早く帰るママ社員――それぞれ違って当たり前です。
むしろ、価値観が異なるからこそ多様性が生まれ、世の中が豊かになるのではないでしょうか。大事なのは、“自分らしい生き方”を尊重すること。そして、周囲の違いを認め合うこと。
もしよければ、あなた自身もこの設問に答えてみて、「あなたはどんな働き方がしたいか」を整理してみてください。
