マルファンネットワークジャパンの医療アドバイザー制度をわかりやすく解説

マルファンネットワークジャパンの「医療アドバイザー制度」とは

マルファン症候群やその家族のための支援団体、マルファンネットワークジャパン(MNJ)では、「医療アドバイザー」と呼ばれる医療専門家による相談対応を行っています。本制度の目的、登録医師や専門家の一覧、相談の流れなどを知ることで、より安心して支援を受けられる体制を理解できます。

MNJとは — 患者と家族の会

MNJ は、マルファン症候群の患者さんやご家族を中心としたセルフヘルプグループです。1996年にインターネット上での情報共有から始まり、2000年に正式な団体として活動を開始しました。現在では、会員数やサポート医療者を含め、多くのネットワークを構築しています。

彼らの活動には、会員間の交流、機関誌の発行、医療専門家との連携、ガイドブックや絵本の配布、医療講演・学会参加などが含まれ、マルファン症候群に関する理解と支援の普及に努めています。

医療アドバイザー制度とは

MNJ の「医療アドバイザー制度」は、ボランティアとして登録された医療従事者が、マルファン症候群に関する相談に応じる制度です。該当する診療科や専門分野ごとに、多数の医師や専門家が登録されており、会員からの相談に対応しています。

相談可能な診療科・専門分野

  • 循環器外科・心臓血管外科
  • 循環器内科
  • 眼科
  • 呼吸器科
  • 遺伝科/遺伝カウンセリング
  • 整形外科(脊柱・側弯症など)
  • 歯科(矯正など)
  • 麻酔科、産婦人科/助産師、視能訓練士、福祉アドバイザー など

このように、多岐にわたる専門領域に対応しているため、マルファン症候群によって異なる症状や懸念を抱える人でも、適切な相談先を見つけやすくなっています。

医療アドバイザーの具体例

循環器分野の例では、以下のような医師が登録されています:

  • 青見 茂之 先生 — マルファン・大動脈・ハートクリニック院長/綾瀬循環器病院マルファン・大動脈センター長
  • 須田 久雄 先生 — JA愛知厚生連 江南厚生病院 心臓血管外科代表部長
  • 大北 裕 先生 — 高槻病院 心臓・大血管センター長
  • その他、全国各地の心臓血管外科医・内科医がボランティア登録

また、眼科、整形外科、遺伝カウンセリング、歯科、福祉支援など、多くの分野での専門家が名を連ねています。

なぜ医療アドバイザーが重要か

マルファン症候群は、骨格、眼、心臓血管、呼吸器など多くの臓器に影響を及ぼす可能性がある複雑な疾患です。実際の診断や治療だけでなく、日常生活における症状の管理、将来への備え、遺伝に関する心配など、多岐にわたる相談が必要となります。

そのため、専門医の知識と経験に基づいたアドバイスを受けられる体制は、患者さんやご家族が安心して生活・医療に向き合うために非常に有用です。

相談の流れと注意点

医療アドバイザーへの相談は、まず MNJ の窓口を通じて行うのが一般的です。登録医師はボランティアであり、専門外来を保証するものではありません。相談内容によっては、正式な医療機関での受診や紹介状が必要となる場合があります。

特に循環器系の問題、大動脈の異常、眼の問題、整形の問題など、専門医による診断と継続的な管理が必要なケースでは、早めに専門外来を受診することが望まれます。

おわりに — 支援を“受け身”でなく“活用する”ために

マルファン症候群という病気は、多様な症状と変化の可能性を持つため、一人ひとりに合ったサポートが欠かせません。MNJ の医療アドバイザー制度は、そのような多様性に対応するための大きな助けとなります。

もしご自身やご家族がマルファン症候群と診断されている、あるいはその可能性を聞いて心配されているなら、まずはこのような支援制度の存在を知っておくことが重要です。そして、必要となったときに迷わず相談できる窓口があることは、とても心強いことでしょう。